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『HARE.JP』2016.9.9 OPEN 2016.07.30

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 12年前から弊社にて設計している『HARE』。そのブランド名の語尾に『.JP』が付いて、HARE の視点から日本のさまざまな魅力を発信していく新ブランド『HARE.JP』が今秋に誕生します。
 
 今日はその初出店の場となる原宿キャットストリートでの仮囲いへの書道家・万美さんのペイントイベントに立会ってきました。
 
 アパレルショップが店舗という空間で表現すべき「和」や「日本らしさ」ってなんだろう?空間で「和」を表現しつつ、主役の「服」が映える空間ってどんなんだろう?一歩間違えれば、それってただの「居酒屋で服を売る変なお店」にしか見えないんじゃないか?
 
 そんな悶々とした疑問と違和感に、それでもじっくり考えれば必ず自分なりに納得できる『HARE』に相応しい「和」への表現が有るようにも感じて、通常以上のデザイン期間を頂いてやっと辿り着いた一つの答えがあと一ヶ月で完成します。インバウンド狙いで有りがちな空間全体が丸っと「和」ではない、僕なりの提案でもあります。
 
9/9(金)にオープンします。
お近くにお越しの際は是非一度覗きに来てください。

added『JEANASIS』to WORKS 2016.06.24

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 アパレル店舗としては珍しく10年もの間、店舗デザインのフォーマットを大きく変えずに全国展開を続けている『JEANASIS』。実はこの春でこのデザインでの展開は累計100件を超えました。つまり今の『JEANASIS』のほとんどの店舗がこのデザインで統一されているということでもあります。
 
 ブランドの近くで携わっていても感じますが、それはつまりブランドの方向性やコンセプトがブレずに歩み続けている証拠でも有ります。そこには『JEANASIS』のブランディングとしての強い意思も感じますし、その姿勢からこちらも多くのことを学んでもいます。もちろん店舗のデザインは区画や環境、時代性や機能の変化に合わせて少しずつ変更し、マテリアルも必要に応じて変更する中で常に進化を続けているとも信じていますが。
 
 今回のくずはモール店は『JEANASIS』としては珍しくSC(ショッピングセンター)の環境で通常よりも坪数が広く、スペースに余裕が有ることで実験的な商品展開もできる為、LABO 的な空間も店内に設けています。今期はそこに初の KIDS の商品を入れる特別な店舗となっています。お近くにお越しの際はぜひ一度お立ち寄りください→JEANASIS くずはモール店。また、竣工写真を WORKS にアップしましたので良かったら見てみてください。

NYC/PDX の視察を終えて 2016.06.13

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 海外に視察に行くとデザインにおける発見も気づきも多い。新しいデザインや流行はもちろんのこと、綺麗な装飾、圧倒されるスケール感、こだわりを感じるディテール、斬新なレイアウト、今まで見たことの無いような売り方やディスプレイ、グラフィックデザイン . . . . 挙げれば切りがない。
 
 今回行ったニューヨークとボートランドの視察でも当然、日本とは異なる環境や文化で生まれる店舗デザインや建築、グラフィックデザインやアートを見る中で多くの驚きや感動を受けて帰ってくる、そう思っていたし、期待もしていた。
 
 でも、今回はそれらどれを見ていてもそれほど心躍らなかったし、感動していない自分がいた。どこか冷めた気持ちでそれらを見ている自分。それはなんだろうか?なぜだろうか?と気持ちが動かない自分を視察中に歯がゆくも感じたし、日本に帰って来てからもその理由を何度か考えてもみた。
 
 でも冷静に考えてみると、その理由は実はとてもシンプルだ。その二都市を見て回った目的がもともとそこではなかったのだから。
 
 そもそも自分は表面的なデザイン自体には最近、随分興味を失っているように思う。こう書くと語弊が有るのかもしれないけど、今の自分はデザインそのものより、デザインの力を利用すべき対象をもっときちんと掘り下げたいと思っている。
 
 もともと2〜3年前に日本で流行したポートランドに今頃行ったのも、またニューヨークに行った際にブルックリンに立ち寄ることを切望したのも、商業施設だけでなくエコビレッジやファーマーズマーケットを覗いて回ったのも、早朝の街を何時間も歩き回ったのも、ただ商業施設の新しいデザインを見たくて行った訳ではなかったから。むしろデザイン自体は今回の視察において二の次だった。
 
 感じたかったのはもっと深い部分、そこに住む人々の根底にある意識や価値観の変化。今日本に欠けている「何か」、これからを生きる人間として意識すべき「何か」、もしくは既に自分の中で感じているいくつかの疑問や違和感への「答え」や「確信」でも良かった。そういったものを肌で感じたかったから行ったんだ。
 
 ただ、それは至極当然なことかもしれないのだけれど、この短期間で感じ取れるだけの自分ではなかった。約一週間、一緒に視察に同行してくれた仕事仲間の車に乗せてもらって回って見るだけで、そんな深い部分まで分かるはずもなかったのかもしれない。生活してみないと分からないのかもしれないとも思う。
 
 それでもせめて願うのは、今は自分では気づけていないけれど、自分の中に小さくも何か「種」や「菌」のようにほんの微量の「何か」が今回の視察の中で宿ってくれていること。数年後にふとしたきっかけで何かに気づくことでもいい。今後のそんな自分に今は期待するしかない。
 
 そしてもう一言加えさせていただくと、今回この二都市を一緒に視察して回ってくれた三人(CASCADE 谷本氏Strate 梁瀬氏acca 袴田氏)には感謝の言葉しかない。ありがとうございました。

業務提携のお知らせ 2016.05.28

 弊社は沖縄でのインテリアデザイン及びブランディングの活動におきまして 株式会社 折紙(本社:沖縄県浦添市、代表取締役:奥平健一朗)との業務提携契約を締結させて頂きました。
 
 沖縄に限らずグラフィックデザインをメインにブランディングを手掛けている株式会社 折紙との業務提携により、弊社 沖縄支店におきましてもブランドに相応しい「空間」のご提案だけではなく、ブランディングやグラフィックデザインも強化し、より統合されたブランドの世界観のデザインを提供していければと思っております。
 
株式会社 折紙/ORIGAMI INC.【会社概要】
 
・代表者:代表取締役 奥平健一朗
・本社所在地:〒901-2114 沖縄県浦添市安波茶1-27-8-203
・URL:http://www.orgm.jp
・設立:2006年10月3日
・事業内容:ブランディング/グラフィックデザイン/事業開発/
 商品企画開発/空間ブランディング/Webブランディング

デザイン料への誤解 2016.03.23

 デザイン料に関して未だに何か「誤解」が有るように感じています。そして、その「誤解」は根深いなあとも。そんな訳で自分が思うデザイン料への認識を一度ここに書いておこうと思います。
 
 僕らはデザインを通して、クライアントの求めるお店を具現化します。言い換えれば、クライアントの「お金」をクライアントの望む「お店」に転換すべく僕らは仕事をしています。その仕事量への対価として「作業料」を頂いています。それがつまり「デザイン料」です。
 
 未だにデザイン料をデザインの意匠権や著作権(※)として支払っていると思われている感が根強くあるようにも感じますが、それはむしろデザイナー各々のデザイン性や経験、価値観への付加価値の金額差であり、料金そのものは「作業料」です。(※著作権は存在します。それが問われるのはクライアントがデザインを無許可で転用しようとした場合です。)
 
 そしてその「デザイン料の増減」の基準は店舗の場合、面積です。面積が広ければ考えることも増え、スケッチも増え、CGパースも増え、図面も増え、交渉内容も増えますので、必然的に作業も増えます。その為、基本的には面積に応じてデザイン料(設計料)は増減します。ただし、お話しを伺って作業的にそれほど時間のかからないご依頼だと判断できれば弊社ではデザイン料を安くも致します。
 
「クライアント ⇄ デザイナー ⇄ 施工会社」
 
 次にここにデザイナーがいないことを一度想像してみて下さい。そもそも「図面の通りにお店を作ること」が施工会社に課せられた使命であり仕事です。図面になるまでの一連の作業は担っていません。そこを担っているのがデザイナーです。
 
 僕らはクライアントからお店のイメージを聞き、出店場所や希望の予算でできる最適な方法やデザインを考えます。お店の方向性が定まっていなければディレクションもします。その上でそのデザインを可視化できるように「スケッチ」を描いたり「CGパース」に起こしたり「コラージュ」を作ったり。そして施工会社にお店を作ってもらう為に必要となる「説明書=図面」を書きます。それを元に施工会社から出てきた「施工見積書」が正当かもきちんと確認しますし、金額に誤りが有れば指摘もします。
 
 そして予算的に本当に必要なことは何か、優先すべきことは何かを僕らはアドバイスします。金額が予算をオーバーしていればもちろん減額案も提示します。作るべきものの優先順位を提示し、どこまで具現化することがよりそのお店にとって効果的かのアドバイスもします。必要があれば施工会社との契約内容も確認します。施工に入ればそのクオリティーもチェックしますし、図面と異なれば作り直しも指示します。全てのスケジュールも管理します。
 
 さて、ここで質問です。
 
 設計も施工も一社が担っている場合(クライアントが施工会社に設計も併せて依頼する場合もこれと同じです)、上記の一連の作業を彼らは本当に「快く」出来るでしょうか?プライオリティ重視の減額案を提示できるでしょうか?また、自分の作った製作物が図面と異なっていた際に「進んで」それを指摘できるでしょうか?彼らにとって、施工費こそが「売上げ」です。本当に快くできますか?
 
 しかし施工費と自分たちの売上げ(報酬)が直結しないデザイナーにはそれができます。むしろそこを指摘する為にも施工費とは直結しない形で「デザイン料」を頂いています。これ以上はここについては触れませんが、この一連の作業を別の会社が担うことの大切さに気づいて頂くことがクライアントにとっては最も重要なことなのだと思っています。
 
 このように、デザイナーとはクライアントと施工会社との間の「通訳(橋渡し)」の役割を担っています。クライアントが施工会社にお店を作ってもらう際に、その要望やイメージを正確に伝える為に。
 
 そしてクライアントにとっての「コンサルタント」でも有るとも思っています。クライアントが支払うお金を使うべきところに正当に、最適に使ってもらう為に。要らないところにお金を掛けないように。そして目標の売上げを達成するお店を実現する為に。
 
 さらに言ってしまうと、クライアントにとっての「弁護士」にも成りうるとも。「クライアント ⇄ 施工会社」の関係では生じうる様々な問題を無くす為に。そして施工会社にも気持ちよく円滑に作業を進めて頂く為に。
 
 それらすべての仕事への対価として僕らが頂いているのが「デザイン料」です。
 
 とは言え、デザイン料のボリュームが分からないとその価値の検証もできないとも思いますので、本来は施工費とは直結はしませんが(面積に応じた『基準設計料表』に基づいて算出します)目安としてお伝えしますと、弊社の「デザイン料」は施工費に対して10%程度の金額です。店舗全体を施工した場合、施工費比率で10%を超えることはまず有り得ません。
 
 そこに価値を感じてくれる人がデザイナーにデザインを依頼してくれれば良いのだと、いつも思っています。