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ペブル15周年 2016.12.01

 数日後の12月4日で弊社は15周年を迎えます。
 
 15年、切りのいい数字だったので例年なら一年を振り返るところを随分前まで振り返ったりもしてみましたが、独立当初と比べると、そして数年前と比べても、ここ最近は随分と理想的な仕事環境に向かっているなぁとは感じています。ただしそれは今の状況を維持したいという意味では全くなくて、むしろ満足できていない部分の方がずっと多い中で、それらを変えていきたいという思いがまだあちこちに溢れていることや、それでも自分なりには改善の方向性がしっかり見えていることを良しとした上で、期待値も含めた一時的な感情ではあるのですが(苦笑)。
 
 何はともあれ、今思えば無謀とも言える25歳で独立して一人で始めたこの会社が、15年経った今、スタッフ4人と一緒に様々なクライアントから多くのブランドのお仕事の依頼を頂いていることは純粋に嬉しいですし、有難い限りです。この15年でこの仕事を通して出会えた人たちや築いた時間を考えても、恐ろしく膨大で貴重な日々だったと感じますし、これからもこういった出会いが続くことをこそこの仕事の楽しみにしていきたいと思っています。
 
 5年前の10周年の際にはここに次のようなコメントを残しました。「10年後、自分達や自分達の家族が、誰と比べる訳でもなく自分たち基準で十分幸せで、その頃インテリアデザイナーを目指す若者達にどこよりも「入ってみたい」と思ってもらえるようなインテリアデザイン事務所で有れたらいいなあと思っています。」
 
 その思いは今も全く変わりません。その後、インテリアデザイン事務所という業態からは少し変わりましたが、10周年のときにいたスタッフがほとんど今も入れ替わることなく残っていてくれている状況からは、少しずつですが、その方向に歩みを進められているのではないかと勝手に思っています。
 
 世の中にインテリアデザイナーとして認められたくて独立した自分が、今やインテリアデザイナーという肩書きに違和感すら感じているのも不思議だなあと感じています。これからさらに5年後に一体どういった形の「幸せ」を手に入れられているか(むしろ手に入れられているのか?)、自分たちが何を目指しているのか、ここ5年で大きく変化した自分の環境や価値観を考えても、今の自分には全く想像がつきません。
 
 それでも5年後も、10年後も自分が今と変わらず、もしくは今以上に誰よりもペブルを楽しめていれば良いなあと思っています。こんなペブルを今後も温かく見守っていただけると有難いです。今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

『HARE.JP』集合写真 2016.09.02

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 今日は『HARE.JP 原宿路面店』の引き渡しでした。
 
 昨年末にブランドから「和の空間」の依頼を受け、いろいろ模索した結果、それならばここにオブジェ的に「茶室」を作ろうと思い立ちました。そんな中、友人の建築家・和久倫也さんにも茶室の造りを相談し、神戸の竹中大工道具館にある茶室も併せて紹介されました。そこに在ったのは茶室の実物大模型。職人の仕事を分かりやすく説明する為に左官や屋根を仕上げる手前で止めた素晴らしい日本建築でした。
 
 そこから着想を得て『HARE.JP』オリジナルの茶室の実物大模型を作ることに。竹中大工道具館の本気の茶室には及びませんが、また限られたスペースなので躙口も水屋も無く、レイアウトの都合上、レジカウンター併設という、あくまで茶室風ではありますが、外国人観光客が多く通るこの場所で、『HARE.JP』の服を見るついでに、丁寧な日本建築を見てもらえたら嬉しいです。もちろん日本人にも。
 
 茶室を造ってくれたのは和久さんと一緒に【やぼろじ】として活動される満建築工房の方々。丁寧なお仕事、ありがとうございました。もちろん全体の施工を担当してくださったジーク様、また職人の皆さまもありがとうございました!お近くにお越しの際は是非覗いていってください。『HARE.JP』が世界に発信されることも願いつつ、引渡しの日に集まった関係者全員と集合写真。

『HARE.JP』2016.9.9 OPEN 2016.07.30

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 12年前から弊社にて設計している『HARE』。そのブランド名の語尾に『.JP』が付いて、HARE の視点から日本のさまざまな魅力を発信していく新ブランド『HARE.JP』が今秋に誕生します。
 
 今日はその初出店の場となる原宿キャットストリートでの仮囲いへの書道家・万美さんのペイントイベントに立会ってきました。
 
 アパレルショップが店舗という空間で表現すべき「和」や「日本らしさ」ってなんだろう?空間で「和」を表現しつつ、主役の「服」が映える空間ってどんなんだろう?一歩間違えれば、それってただの「居酒屋で服を売る変なお店」にしか見えないんじゃないか?
 
 そんな悶々とした疑問と違和感に、それでもじっくり考えれば必ず自分なりに納得できる『HARE』に相応しい「和」への表現が有るようにも感じて、通常以上のデザイン期間を頂いてやっと辿り着いた一つの答えがあと一ヶ月で完成します。インバウンド狙いで有りがちな空間全体が丸っと「和」ではない、僕なりの提案でもあります。
 
9/9(金)にオープンします。
お近くにお越しの際は是非一度覗きに来てください。

added『JEANASIS』to WORKS 2016.06.24

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 アパレル店舗としては珍しく10年もの間、店舗デザインのフォーマットを大きく変えずに全国展開を続けている『JEANASIS』。実はこの春でこのデザインでの展開は累計100件を超えました。つまり今の『JEANASIS』のほとんどの店舗がこのデザインで統一されているということでもあります。
 
 ブランドの近くで携わっていても感じますが、それはつまりブランドの方向性やコンセプトがブレずに歩み続けている証拠でも有ります。そこには『JEANASIS』のブランディングとしての強い意思も感じますし、その姿勢からこちらも多くのことを学んでもいます。もちろん店舗のデザインは区画や環境、時代性や機能の変化に合わせて少しずつ変更し、マテリアルも必要に応じて変更する中で常に進化を続けているとも信じていますが。
 
 今回のくずはモール店は『JEANASIS』としては珍しくSC(ショッピングセンター)の環境で通常よりも坪数が広く、スペースに余裕が有ることで実験的な商品展開もできる為、LABO 的な空間も店内に設けています。今期はそこに初の KIDS の商品を入れる特別な店舗となっています。お近くにお越しの際はぜひ一度お立ち寄りください→JEANASIS くずはモール店。また、竣工写真を WORKS にアップしましたので良かったら見てみてください。

NYC/PDX の視察を終えて 2016.06.13

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 海外に視察に行くとデザインにおける発見も気づきも多い。新しいデザインや流行はもちろんのこと、綺麗な装飾、圧倒されるスケール感、こだわりを感じるディテール、斬新なレイアウト、今まで見たことの無いような売り方やディスプレイ、グラフィックデザイン . . . . 挙げれば切りがない。
 
 今回行ったニューヨークとボートランドの視察でも当然、日本とは異なる環境や文化で生まれる店舗デザインや建築、グラフィックデザインやアートを見る中で多くの驚きや感動を受けて帰ってくる、そう思っていたし、期待もしていた。
 
 でも、今回はそれらどれを見ていてもそれほど心躍らなかったし、感動していない自分がいた。どこか冷めた気持ちでそれらを見ている自分。それはなんだろうか?なぜだろうか?と気持ちが動かない自分を視察中に歯がゆくも感じたし、日本に帰って来てからもその理由を何度か考えてもみた。
 
 でも冷静に考えてみると、その理由は実はとてもシンプルだ。その二都市を見て回った目的がもともとそこではなかったのだから。
 
 そもそも自分は表面的なデザイン自体には最近、随分興味を失っているように思う。こう書くと語弊が有るのかもしれないけど、今の自分はデザインそのものより、デザインの力を利用すべき対象をもっときちんと掘り下げたいと思っている。
 
 もともと2〜3年前に日本で流行したポートランドに今頃行ったのも、またニューヨークに行った際にブルックリンに立ち寄ることを切望したのも、商業施設だけでなくエコビレッジやファーマーズマーケットを覗いて回ったのも、早朝の街を何時間も歩き回ったのも、ただ商業施設の新しいデザインを見たくて行った訳ではなかったから。むしろデザイン自体は今回の視察において二の次だった。
 
 感じたかったのはもっと深い部分、そこに住む人々の根底にある意識や価値観の変化。今日本に欠けている「何か」、これからを生きる人間として意識すべき「何か」、もしくは既に自分の中で感じているいくつかの疑問や違和感への「答え」や「確信」でも良かった。そういったものを肌で感じたかったから行ったんだ。
 
 ただ、それは至極当然なことかもしれないのだけれど、この短期間で感じ取れるだけの自分ではなかった。約一週間、一緒に視察に同行してくれた仕事仲間の車に乗せてもらって回って見るだけで、そんな深い部分まで分かるはずもなかったのかもしれない。生活してみないと分からないのかもしれないとも思う。
 
 それでもせめて願うのは、今は自分では気づけていないけれど、自分の中に小さくも何か「種」や「菌」のようにほんの微量の「何か」が今回の視察の中で宿ってくれていること。数年後にふとしたきっかけで何かに気づくことでもいい。今後のそんな自分に今は期待するしかない。
 
 そしてもう一言加えさせていただくと、今回この二都市を一緒に視察して回ってくれた三人(CASCADE 谷本氏Strate 梁瀬氏acca 袴田氏)には感謝の言葉しかない。ありがとうございました。